図書館員、本を買う。図書館員、本を買う。
  『言葉の果ての写真家たち 一九六〇―九〇年代の写真表現』 髙橋義隆／著 青弓社 刊 出版年：2017.3 購入日：ブックファースト渋谷文化村通り店 2017年6月2日 今年（２０１７年）の３月にブックファースト銀座コア店の閉店に続き、ブックファースト渋谷文化村通り店も６月に閉店（２０１７年６月４日をもって閉店）するというニュースが入ってきて、ショックを隠せないでいる。 出版業界のバブルがはじけるかはじけないかの９０年代末、関西の書店だったジュンク堂書店が１９９７年に池袋に、ブックファーストが１９９８年に渋谷に出店したことを皮切りに、首都圏に大型書店ブームが巻き起こった。 ブックファーストの首都圏の旗艦店だった渋谷店は、ビルオーナーからの立ち退き要求で２００７年１０月に閉店し、かつて旭屋書店渋谷店（２００５年８月閉店）があった第一勧銀共同ビルの地下（地下鉄の渋谷駅のエキナカ）に渋谷文化村通り店を開店した。 いまはＨ＆Ｍになっているブックファースト渋谷店には、結局、いちども足を運んだことがなかった私だが、渋谷の図書館で働き始めた２０１１年の夏ごろからは、渋谷文化村通り店を使うようになっていた。 エキナカにある地下１・２階の小さな店内ながら、ブックファーストらしいモダンで硬質な空間で本を探していると、貧相で頭がからっぽな私のような人間でも、幾（いく）ばくかの知性と教養が身についていくような、なんとも不思議な気分にさせてくれるのでお気に入りの場所だった。 この日、購入した『言葉の果ての写真家たち』の著者・髙橋義隆さんは、２００６年から写真の会の会報誌で執筆されてこられた方のようだ。 棚から本を手に取り、ズルをしてあとがきからパラパラとななめ読みしていると、プレイスＭで瀬戸正人の『Ｓｉｌｅｎｔ Ｍｏｄｅ』を見たことや、古屋誠一の『メモワール』の話が出ていて、とても興味深かった。 ブックファースト渋谷文化村通り店閉店後は、ヴィレッジヴァンガードが出店（２０１７年７月開店予定）するようだ。 東急本店や東急ハンズにいく途中ぐらいにあった、ヴィレッジヴァンガード宇田川店が今年（２０１７年）３月で閉店したのも、私としてはショックだったので、またこの渋谷のエキナカで本を物色できることに、ほっと胸をなでおろしている状況である。 写真の会についてのコラム 『世紀末の詩（うた）・２』（２００６年） 瀬戸正人『Ｓｉｌｅｎｔ Ｍｏｄｅ』について書かれたもの 『ケータイと鏡 1996-2004』 古屋誠一『メモワール』について書かれたもの 『Ｍｅｍｏｉｒｅｓ １９８３』 |
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