図書館員、本を買う。

モール

『モール』 小野啓／著 赤々舎 刊　出版年：2022.1 購入日：三省堂書店 神保町本店　2022年2月7日 　あいかわらず図書館の仕事がいそがしく（とくに土・日）、足腰パンパン（意外と思われるでしょうが、けっこう肉体労働です（笑））の状態で、ビョーキ（社交不安障害・うつ病）の診察へ行った。精神的にもかなりツライと医者に伝えても、「でも、仕事に行けてるんですよね」とドライな対応をされ、いつもどおり２・３分で診察が終わってしまう。 　小野啓さんのショッピングモールを撮影した写真集が発売されたことをネットで知った。シチュエーションとしては、越谷のイオンレイクタウンの未来屋書店でこの本が買えたらと、薬局でウツの薬をもらう時間に考えていたのだけれど、まだ発売されたばかりだし、マイナーな写真集（赤々舎は、写真界隈では有名な出版社ですが（笑））ということで、置いてない可能性が高い。 　そこでタブレットを取り出し、三省堂書店のホームページで在庫状況を確認してみると、神保町本店に置いてあることがわかった。やはり確実に置いてある方がよいので、薬をもらい、草加駅から半蔵門線直通の電車に乗り、さっそく神保町へ向かう。 　到着してみると、平日の午前中ということもあるのか、人通りが少なく閑散（かんさん）としている。もう神保町は、本屋街というよりもグルメタウンの様相（ようそう）を呈（てい）しているので、昼から街がにぎわっていくのだろう。 　三省堂の店内も、それほど混んではいない。のんびりと棚を物色することもせず、まっすぐエスカレーターで４階の写真のコーナーへ向かう。 　目に留まったのは、潮田登久子さんの『マイハズバンド』（torch press）だった。潮田さんは、島尾伸三が夫であり、娘はしまおまほ、弟は南原四郎（潮田文）という方で、『冷蔵庫』（光村印刷・1996年）という写真集で知られる。小野啓さんの『モール』は奥まったところにちょこんと平積みされていた。想像していたより小さなサイズだ。 　潮田さんと小野さんの写真集のどちらを買うか迷ったが、潮田さんの本は本体価格で５０００円もする。診察代と薬代でけっこう使ってしまったので、今回は小野さんの写真集を買うことにした。 　またしてもセルフレジでまごついてしまい、後ろにいたスタッフの男性に失笑（しっしょう）されてしまう。ハズカシイ（笑）。 小野啓さんについて書いたもの 『新しい（ＮＥＷ）写真集（ＴＥＸＴ）と、図書館の行く末』（２０１４年２月）

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