図書館員、本を買う。図書館員、本を買う。
  『ケアする声のメディア ホスピタルラジオという希望』 小川明子／著 青弓社 刊 出版年：2024.4 購入日：蔵前 透明書店 2024年5月4日 図書館勤めということもあり、不定休で、ゴールデンウィーク中もふつうに出勤したりしているのだが、みどりの日がたまたま休みとなった。 仕事の行き帰りに、夏葉社でアルバイトとして働いていたことがあるという、秋峰善（しゅう ぽんそん）さんが書いた『夏葉社日記』（秋月圓）をTwitter（X）で検索していると、透明書店がおこなう秋さんのイベント告知（こくち）のツイート（ポスト）にたどりついた。 透明書店という本屋さんが、昨年（２０２３年）にオープンしていたことは知ってはいたのだが、勝手（かって）にビジネス関連の書籍のみを扱（あつか）っているイメージを持っていた。平台（ひらだい）の写真のツイート（ポスト）を見ると、おもしろそうな品ぞろえだったので、みどりの日に行ってみることにした。 蔵前に降り立ったのは、実店舗（じつてんぽ）があったころのH.A.Bookstore（２０２０年閉店）以来なので、５年ぶりである。 都営大江戸線のＡ５出口を出てすぐのところに、赤く（かなり濃い桜色）塗られたベランダの柵（さく）が印象的な、外国人向けのシェアハウス（サクラハウス浅草蔵前）が見え、その１階部分が透明書店だった。 入ってすぐのところに、ＡＩを使ったクラゲ（副店長らしい）の縦長（たてなが）の画面とキーボードが置かれた席（せき）が設（もう）けられていた。 いかにも本が好きそうな（棚（たな）にへばりついて動かない（笑））お客さんが何人かいたのだけれど、そこに座る人はいなかった。パソコン画面より、紙の本を愛しているからなのだろうか。彼らは、店内に置かれている、かわいいクラゲさんグッズたちにも目をくれず、ひたすら本に集中していた。 夏葉社をはじめとした、小さな出版社の棚（たな）も充実（じゅうじつ）していていい雰囲気（ふんいき）だ。子ども連れのお客さんが入ってきたけれど、ゲーム好きであろうお子さんも、ＡＩのクラゲ副店長にいささかの興味（きょうみ）も示（しめ）さない（笑）。 お目当てだった『夏葉社日記』や、夏葉社の島田潤一郎さんの『長い読書』（みすず書房）を買おうとやってきたのだが、手に取ったのは『ケアする声のメディア』という本だった。 ４月の下旬、ポレポレ東中野で、小森はるか監督のドキュメンタリー映画『ラジオ下神白』を観（み）たばかりだったということもあり、病院内で放送されるホスピタルラジオについて書かれたこの本が、気になってしかたなくなってしまった。 |
眠る図書館TOPへ