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下島博　 モノクロ写真詩葉書ギャラリー １


空蝉（うつせみ）。
その内に在りし日を愛しく包む。



少年は大人になり、
ボールの音も久しく聞かない。



夕暮れに、障子一枚、
影絵をプレゼントしてくれた。



ひと仕事終えて、
朝の陽にまどろんでいる。



止まり木の影は分身。
それとも幻影。



祖母の時代から、
影ひとつ。

『下島博 モノクロ写真詩葉書ギャラリー １』


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