図書館員、本を買う。図書館員、本を買う。
  『苦手な読書が好きになる！ ゼロからの読書教室』 読書猿／著 NHK出版 刊 出版年：2025.5 購入日：山下書店 大塚店 2025年6月3日 このところ、休みの日にかぎって天気が悪い。 この日も、もう朝からパラパラと雨が降っている。 ただでさえ湿気の多いこの時期、ウツになりがちで、肩（かた）、腰（こし）、膝（ひざ）が重くなり、頭痛までしてくる始末（しまつ）。 先月、熊野前商店街にプレオープンした無人の古本屋さん、BOOKS青いカバのラボ（通称：カバラボ）をおとずれるときに、三ノ輪から東京さくらトラム（都電荒川線）にひさしぶりに乗ってみたら、意外に乗り心地（ごこち）がよかったので、さらに足を延（の）ばして大塚駅まで行ってみようと思っていたのだが、どうしようか迷う。 まだ、そんなに降っていないし、着くころには雨がやんでくれるのではないかと、楽観的（らっかんてき）に考え、おりたたみの傘（かさ）を持って家を出る。 しかし、そう世の中、うまくできていない（笑）。三ノ輪駅に着いたころには、雨足（あまあし）が強まってきた。 私が通勤で使っている東京スカイツリーライン（東武伊勢崎線）もそうなのだが、いまだに、東京さくらトラムという洒落た（シャレた）名称（めいしょう）に照れ（テレ）を感じてしまう。 かといって、私が子どものころに使っていた『チンチン電車』という呼び方は、女性の多い職場（図書館）で使おうものなら、「それ、セクハラですよ」と冷（つめ）たい視線（しせん）を浴（あ）びせられてしまいそうだ（笑）。 王子から飛鳥山を上っていくところが、いちばん路面電車に乗っている気分にさせられる。ふだんは、西新井から池袋へ行く都バスに乗って、バスの窓越（まどご）しに、さくらトラムを観ているのだが、この日はさくらトラムからバスを眺（なが）めることができて新鮮（しんせん）な気持ちになった。 そんなこんなで大塚駅に到着。 実は、大塚駅にやってくるのははじめてである。お目当ては、２４時間営業で知られる山下書店だが、こんな雨で買った本が濡（ぬ）れるのがいやなので、駅ナカの旭屋書店にしようかどうか考えながら、結局、山下書店へと歩を進めることにする。 軒先（のきさき）に、大量の週刊誌を並べている写真を見ていたので、雨の日はどうなのだろうと思っていたのだけれど、すっぽりと大きなビニールシートで覆（おお）われていた。 店内はバラエティに富（と）んだ品ぞろえだ。 ときおり、エロ雑誌や官能小説のコーナー、お下品な本のコーナーがあって、セクハラオヤジにはグッとくるものがある（笑）。 本屋さん関連の書籍のコーナーに、つのだ由美こさんという方の『読書を最高のエンターテインメントに 本が大好きになる図書館の使い方』（秀和システム）という本が面出しされていた。非正規の公共図書館のスタッフでは、つけそうにないタイトルの本だと思っていたら、つのださんは大学図書館に勤務されている方のようだ。前作は『読書が苦手だった司書が教える 世界一かんたんな図書館の使い方』（秀和システム）と、こちらも強気なタイトルだ（笑）。 大上段からかまえたタイトルに、少々気後（きおく）れしてしまい、ついつい、となりにあった読書猿さんの本を手に取ってしまう。あとがきのはじめに「こんなペンネームなのに、本を読むのが苦手だ。」と書かれていて、好感を持ってしまう。 私もそうだが、本にたずさわる人間は、どうやら読書が苦手（ニガテ）な人が多いらしい（笑）。 |
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