図書館員、本を買う。図書館員、本を買う。
  『１９８３年の「ラブコメ青春」少年サンデー』 あだち充、高橋留美子、村上もとか、島本和彦、原秀則、 細野不二彦、石渡治、岡崎つぐお、新谷かおる／著 小学館クリエイティブ 刊 出版年：2024.7 購入日：金町 大和書店 2024年8月2日 私は埼玉（草加市）と東京（足立区）の県境（けんざかい）あたりに暮らしている。 使う電車は、おもに東武スカイツリーラインや日比谷線なので、自宅のほうから荒川や隅田川を渡る風景を車窓（しゃそう）からながめながら生活している。いわばホームグラウンドといっていい。 しかし、北千住から千代田線や常磐線で千葉方面へ向かうと、とたんにホームグランドからはなれていく不安感にさいなまれていく（笑）。 綾瀬や亀有くらいまでは、ぜんぜん余裕（よゆう）で出歩けるのだが、中川を渡（わた）り金町へ、さらに江戸川を越（こ）えて松戸へとなると、ものすごく未開の地へ行くような距離感を感じてしまうのである（笑）。 今日は、松戸の書店を散策（さんさく）しようとでかけたのだが、亀有から中川を渡（わた）ったとき、風景や空気が一瞬（いっしゅん）で変わってしまったかのように感じてしまい、「オレは、江戸川を越（こ）えると、この世からいなくなってしまうんじゃないか」という恐怖（きょうふ）に陥（おちい）ってしまい、松戸行きを断念（だんねん）して金町に降り立った。 （ものすごく、おおげさですね（笑）） 金町へは、調べものために、葛飾区立中央図書館へ行くことがある。 先月（２０２４年７月）も、かつしかけいたさん×102soさんの対談講演、『街歩きから見えてくる 東東京区区』を見に行っている。 しかし、金町の書店に入ったことが、私はほとんどない。現在、金町にある書店は、中央図書館のビルの下にある大洋堂書店と、図書館の反対側にある大和書店なのだが、私が店に入ろうとするタイミングにかぎって、なぜか両店とも定休日だったりするのだ。もしかしたら、最後に金町の本屋に入ったのは、何十年かまえに駅の裏にあった本屋（文教堂書店だったろうか。記憶があいまいだ）だったかもしれない。 （帰って調べてみたら、大洋堂書店も、大和書店も、日曜日が定休日のようです） 大和書店の紹介動画（YouTube）を見たことがあったので、外観も店内もなんとなくは把握（はあく）していたのだが、いまどきのまちの本屋で、ここまでキレイな外観で、本が整然と行き届いているところはめずらしいと感じた。売り上げの減少で、２階部分を閉鎖（へいさ）したり、棚の本がスカスカだったり、看板がさびてみずほらしくなってしまったりする店舗（てんぽ）が多いなか、ここまでの状態を維持（いじ）しているのは、ものすごい企業努力をしているのではないだろうか。 また、最近の独立系書店のように、店主の趣味性の高い本を並べるということはせず、あえて一般の本（読書）好きの方たちのための品揃（しなぞろ）えをしているのも好感が持てる。社長の田中久隆さんがおすすめする、環境問題やSDGsの本のコーナーがひかえめに設置されている以外は、きわめてオーソドックスな親しみやすい本が並べられている。２階の子ども向けの絵本や図鑑のコーナーも、じっくり子どもたちが選べるようなレイアウトになっていてすばらしかった。 一般の本好きでもなく、読書もニガテな図書館員の私は、マイナーな出版社の本ばかりさがしてしまうので、お目当ての本が見つからなかったのだが、ふと、１９８０年代に『少年サンデー』（小学館）で連載されていた漫画が掲載（けいさい）されている本を見つけた。 あのころの私は、どちらかというと柳沢きみお先生の『月とスッポン』や小山田いく先生の『すくらっぷ・ブック』など、『少年チャンピオン』（秋田書店）のラブコメを中心に読んでいたのだけれど、『少年サンデー』の原秀則先生の『さよなら三角』や、岡崎つぐお先生の『ただいま授業中！』も当時、読んでいたなぁとなつかしくなってしまい、ついつい購入することにしてしまった（笑）。 |
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